日本大学大学院 理工学研究科

2025年度 先端科学技術特論(旧 先端技術特論)

* 講義のテーマ : 電池搭載が不要な近距離無線の技術について
* 講義で用いるテキスト : ダウンロードは [コチラ] から
* 講義コード : I45A / O45A [シラバス
* 学年 : 博士前期課程 電気工学専攻 1年 / 量子理工学専攻 1年
* 学期 : 前期
* 私の講義担当日 : 第9回 6月12日(木曜日)
* 5時限 : 16:40 ~ 18:10
* ご連絡やお問い合わせは [コチラ] から

* 年度別 講義内容
・ 先端技術は基礎理論の集大成(2015年)
・ 90分で学ぶ情報通信の先端技術(2016年)
・ 数学と物理と電磁気学も同時に学ぶ(2017年)
・ グラウンドについて考える(2018年)
・ アンテナの近くで何が起こっているのか?(2019年)
・ 人体が発する電気信号を利用する(2020年)
・ コロナ禍で注目される情報通信(2021年)
・ テレパシーは可能なのかを工学的に考えてみる(2022年)
・ 人や物の識別を電子的に行う技術(2023年)
・ 物理現象から数式を組み立てる(2024年)
・ 電池搭載が不要な近距離無線の技術について(2025年)

プロフィール

・ 氏名 : 根日屋 英之 (ねびや ひでゆき)
・ 学位 : 博士(工学)
・ 出身地 : 東京都台東区
・ 座右の銘 : 継続は力なり
・ 現職 : アンプレット通信研究所(所長) / アンプレットいすみ研究所(所長)
・ 好きなアーティスト : サザンオールスターズ
・ 趣味 : アマチュア無線(第1級アマチュア無線技士)、軽自動車での一人旅

職歴] 1980年3月に 東京理科大学 を卒業し、日産自動車 に入社し電装機器の設計に従事。その後、日立湘南電子 (現 日立情報通信エンジニアリング)に転職し、日立製作所 に出向となり、衛星搭載無線通信機器、衛星通信地上局、RFID、光通信機器、レーザ・レーダの設計、開発を担当。

 1987年9月に、私は電機メーカーを退職し、無線通信機器とアンテナの設計を業務とする 株式会社アンプレット を東京・秋葉原で設立し、代表取締役 社長に就任。(起業家の国際的な表彰制度、「2003年度 アントレプレナー オブ ザ イヤー (アカデミア部門)」を受賞)

 株式会社アンプレットは、会社創設30周年の節目の2017年2月に、無線通信技術とアンテナ設計のコンサルティングを主業務とした アンプレット通信研究所として生まれ変わり、現在に至る。

根日屋 英之 の学位論文「小型アンテナの研究」

 1波長ループアンテナと同等な指向性を有し、同軸給電線との整合が容易、かつ、小形(小型と同義)にしても利得低下の少ない特長を有する スパイラルリングアンテナ を考案しました。

 スパイラルリングアンテナは、スパイラルの直径 2s = 0.024波長、ピッチ角Φを 17.0 度に設定し、そのスパイラルを 半径 a = 0.0754 波長で 21 回巻くと、インピーダンス整合回路やバラン無しで 50Ω同軸ケーブルと直接、接続できます。このときのアンテナの最大外径寸法は 0.176 波長と小形になります。アンテナ利得は 2.0 dBi、帯域幅は 4.2 %(リターンロス : -10dB 以下)であり、スパイラルリングアンテナは小形化率に対して非情に高い利得を有するアンテナです。

[参考論文] 根日屋 英之、長谷部 望、長澤 総 「スパイラルリングアンテナ(1波長ループアンテナの指向性を保持して)」、1999年1月 電子情報通信学会論文誌 Vol.J82-B No.1、pp.88 ~ 96

 

トップへ